企画展アーカイブ/ ARCHIVE

  • ジェフリー・グレーヴス & ロイド・グリーン 展
    Jeffery M Graves & Lloyd A Greene show
    「AMERICANA - polymer photogravure & platinum/palladium」

    2018年10月13日 ~ 2018年11月4日
    13 OCTOBER 2018 - 4 NOVEMBER 2018

    10月13日 & 14日:作家来日、在廊
    13 & 14 October : Artists will be present

    2018年3月、M.G.RAIN セッション展で東京(日本)デビューした
    二人のアメリカ人作家による写真展。
    様々な古典技法で身近な風景の写真作品を制作している Jeffery M Graves は、
    19世紀の技法フォトグラヴュールで、Lloyd A Greene は、テスト飛行技師をしていた経験をもとにライト兄弟が大空へ飛び立ったハフマン飛行場の風景をプラチナ/パラディウムプリントで表現している。 コロラド州とオハイオ州に在住する二人がそれぞれのAMERICANA(アメリカ風物誌) を切り取った作品を日本で初めて発表する。


    作家の言葉 / ARTISTS STATEMENT

    Images from Familiar Places by Jeffery M Graves The images in this project represent a body of work that was captured during daily walks near my home and natural spaces that I frequent. The original intention of these walks was not to make images but served as a form of meditation and reflection of my daily activities. An act of decompression, a chance to slow down. Some of these places I had visited for years before I decided to carry a camera with me. It wasn’t until I peeled away the outer layers of my daily life that I started to see this simple yet complex landscape. I have a choice of two very old film cameras that now accompany me (at times) on these walks. Both from the 1950’s, a Rolleiflex TLR and a Leica IIf screw mount. My film is hand processed then the selected negatives are scanned and printed digitally as positives on clear transparency film. The transparency is then placed onto a light sensitive polymer plate (Solar Plate) and exposed to ultraviolet light which hardens the polymer creating an etched plate of depressions for etching ink to reside. The plate is then wiped with ink, placed onto a piece of humidified paper then rolled thru an etching press which creates a positive image impression onto paper. / 日々の風景から このシリーズは、日々の散歩で、自宅近隣の景色や、慣れ親しんだ自然の中に捉えたイメージを作品にしたものである。この散歩は、日常の諸々を静かに考察するため、リラックスするための習慣であり、作品イメージを膨らませることが目的ではなかった。ある時、数年前に歩いた幾つかの場所にカメラを持って行くことにした。日々の習慣という一面を取り払い、あらためて見る風景は、シンプルだが様々な表情を内包していた。作品は、2台の古いフィルムカメラで撮影した。(1950年代製造のRolleiflex TLR と Leica IIf screw mount)フィルムは、自分で現像し、選んだネガを透明なフィルムにスキャンする。ポジ状態に出来上がったスキャンフィルムを感光性樹脂板 ( polymer plate / solar plate ) に密着させ、紫外線にあてる。紫外線で硬化する樹脂板にはフィルム画像の凹凸ができる。そこにインクと湿らせた紙を載せ、プレス機でプリントする方法で制作した。作品はポジティブのイメージである。

    The Huffman Flying Field by Lloyd A Greene There is an expanse of tall grass at the end of the Air Force Base main runway in Dayton Ohio. That place is called Huffman Flying Field, and it is part of the US National Park system. Huffman Field is a place where people can enjoy many outdoor naturalist activities such as hiking, birding or wildflower gazing. However, Huffman Field is primarily known as the world’s first airport and the place where Orville and Wilbur Wright spent the better of 10 years perfecting their flying machine. Then, most people referred to the place as “Simms Station.” […] It is a place where I wanted to make pictures. […] Because I was a Test Flight Engineer before I began my career in photography, I began to look at my subject not only through the eyes of a photographer who must rely on artistry and composition, but also with the concept of flight experimentation and testing. […] From a photographic standpoint, I decided to use technology that would have provided results similar to the images captured in the early 20th century. The Wrights used a 5 x 7 large format camera with glass plates. I mimicked their camera with my 1962 Deardorff large format camera. A key difference was that I used modern black and white film. […] I made this print with platinum and palladium and the remaining portfolio from contact negatives over a two-year period. / ハフマン飛行場 オハイオ州デイトンにある空軍基地のメイン滑走路の端に、広大な草原が広がっている。そこはハフマン飛行場と呼ばれる国立公園で、ハイキング、野鳥や野生動物の観察など、多くの自然を楽しむことができる場所。世界で最初の空港として知られており、オービルとウィルバー・ライト( [ライト兄弟] )が飛行機を完成するために10年間を費やした場所である。ここはかつて「シムズステーション」とも呼ばれていた。この場所を撮影したいと思った。私は写真を始める前、テスト飛行技師だったので、写真家としての目だけでなく、飛行技師の目でこの場所を撮影した。20世紀初頭の技法で作品を制作した。ライト兄弟が5 x 7の大判カメラとガラス板で写真撮影していたので、それに倣い1962年のディアドロフ大判カメラで撮影。違いは、ガラス板が、現代の白黒フィルムになったこと。撮影から2年以上の歳月をかけ、プラチナ/パラディウムでプリントした。

  • 藤間謙二 展 / Kenji Toma solo show
    「 π - 3.14 / リスプリント 」
    「 π - 3.14 / LITH PRINT 」

    2018年8月25日 ~ 2018年9月16日
    25 AUGUST 2018 - 16 SEPTEMBER 2018

    8月25日 & 26日:作家在廊
    25 & 26 August : Artist will be present

    ニューヨークを拠点にコマーシャルフォトグラファーとして
    第一線で活躍するKenji Toma。
    今回、“藤間謙二”のパーソナルワークである
    アナログ写真「π-3.14」シリーズの作品を初めて発表する。
    撮りためていたネガの中から、2018年Lith Printで仕上げた作品展。

    π-3.14 文:藤間謙二 私たち人間を含む、この3次元における全ての物体を構成している形状の内、球体は最もシンプルであると同時に、実は無数の直線の放物線が織りなす最も複雑な形でもある。このシリーズで私は、大きさの違う三つの球体を使い、白と黒、二極の相対する世界を表現した。両者はまるで物事の始まりであり、また終わりでもあるかの様な光と影の関係性を軸に構成されている。我々の住む3次元の世界における全ての形あるものは、素粒子の集合で形作られているわけだが、人間の大脳はその全体像を観ずとも、一部の際立った部分、或いはその陰をヒントに形を想像する。 この π-3.14 シリーズは、そんなカタチをめぐる私の観察の経過の表れである。

    *リスプリント:リス用現像液と印画紙を組み合わせプリントする方法。

  • 金井杜道 展 / Morio Kanai solo show
    「 ウッド ノート II / ゼラチン シルバー プリント 」
    「 WOOD NOTE II / GELATIN SILVER PRINT 」

    2018年6月23日 ~ 2018年7月15日
    23 JUNE 2018 - 15 JULY 2018

    仏像写真のスペシャリスト金井杜道が
    Wood Note をとらえた作品展

    WOOD NOTE II 森の中にこだまする自然の音を Wood Note と云う。 「木を見ていると音が聴こえてくる。森を見ると撮りたくなる。子供の頃に駆け回った森林。旅先で出会った木立。森を離れて仏像になった木。傍らには、いつも「木」があった。」(金井杜道) 以下、金井杜道の風景写真集 「MONOCHROME DEJA VU」に寄せられた立花隆 氏の文章より抜粋。 「(…)フランス語に、あらゆるジャンルの職人の本職の技を示す表現として、「メティエ」という言葉がある。金井の仏像写真は、仏像写真家のメティエの極致を示すものだ。(…)色付け一切なしにオリジナルの仏像が持っていた情報すべてがそのままに引きだされてくる。色付けなしだからといって、仏像の前に、非個性的にカメラをすえ、非個性的にライティングし、非個性的にシャッターを切れば、客観主義そのものの写真が撮れるというものではない。金井の写真が、個性を殺しているように見えるのは、実は見せかけだけだということが、写真を仔細に見れば見るほどわかってくる。(…)金井の写真は、どうしようもなく、非個性的に個性的なのである。(…)この本は仏像写真集ではなく、風景写真集である。金井の意外な側面だが、これらの作品を見せられて、私は金井がなぜあれほど静かで強い仏像写真を撮りつづけることができたのかがわかるような気がした。」

  • 容子 展 / yoko solo show
    「 湿板 & ダゲレオタイプ 」
    「 wetplate collodions & daguerréotypes 」

    2018年5月12日 ~ 2018年6月3日
    12 MAY 2018 - 3 JUNE 2018

    21世紀のIT社会で生きる容子は、19世紀に発明された古典技法、
    ダゲレオタイプや湿板に魅了され、取り憑かれたように作品を制作している。
    「楽しくて仕方がない」という容子の世界を紹介する。
    鏡のような写真による作品展。初めての個展。

      作家の言葉(文:容子) 写真を撮るという行為は、私にとって記録や表現とも違う、人間の集合体の中から自分自身を解きほぐすといういわゆる内観のような作業である。ガラス板や銀板を磨くそのときから深層の旅は始まり、長い時間をかけて被写体と向き合うとき、自己は時空から遊離して向き合っているものはもはや個々の被写体ではなく、内的現実を映し出す鏡のような存在になってゆく。時間の連続から一度寸断された“ 写真 ”は、完成した時点で私からも寸断されるが、その内容は無意味なように見えて人間の無意識下の普遍的な何かの象徴を表しているかもしれないとも思う。   *ダゲレオタイプ:1837年、ダゲール(フランス)により発明。金属板、一般的には銀の薄い層で覆われた銅板の上に写された写真。板は鏡のような外観で角度によってネガやポジのように見える。 *湿板:1850年、フレデリック・スコット・アーチャー(イギリス)がコロジオンを使いガラス板にネガをつくる「コロジオン湿板法」を考案。1851年のロンドン万国博覧会で紹介。露光時間が短く感光度が高いため1880年代初めまで多くの写真家が利用した。1854年コロジオン湿板法をもとにアンブロタイプ(露出不足を科学的に処理し、ネガの裏に黒い背景を置くことでポジとして見ることができる方法)が発明された。DM葉書 は、アンブロタイプによる作品。

  • M.G.RAIN スプリングセッション 2018
    M.G.RAIN SPRING SESSION 2018

    2018年3月24日 ~ 2018年4月22日
    24 MARCH 2018 - 22 APRIL 2018


    森本洋充を中心に新たな感性の国内外アーティスト6名によるセッション展。
    今回、Jeffery M Graves とLloyd A Greene は 東京デビュー、
    藤間謙二は、ライフワークのゼラチンシルバープリントを初めて発表する。
    これからが楽しみなアーティスト達の
    さまざまな写真の古典技法による作品セッション。

    Jeffery M Graves(プラチナ/パラディウム) Lloyd A Greene(プラチナ/パラディウム) 森本洋充(プラチナ/パラディウム) 藤間謙二(ゼラチンシルバー) 坂田峰夫(フォトグラム) 容子(ダゲレオタイプ) Jeffery M Graves (Platinum/Palladium) Lloyd A Greene (Platinum/Palladium) Hiromitsu Morimoto (Platinum/Palladium) Kenji Toma (Gelatin Silver) Mineo Sakata (Photogram) Yoko (Daguerréotype)

    作家の言葉(抜粋)/ Artist Statement (extract)

    森本洋充 / Hiromitsu Morimoto ニューヨーク在住 / USA 「イメージに合わせて紙を選びます。紙との出会いが先で、その紙にあった被写体を撮ることもあります。」選んだ紙に、人物や静物といった身近なモチーフを独創的な発想と方法でプリントし、多様な写真表現を追求している。

    Jeffery M Graves コロラド州在住 / USA The images from “A Survey of the Eastern Plains” are a culmination of wanderings in and around the Pawnee Grasslands in Northeast Colorado. This area was particularly hit hard by drought which made life difficult for smaller less successful land workers to survive. Working photographically in this landscape gives me an opportunity to step into the history of this land and its relationship to the present. I have an interest in how we as humans use land. How the land reacts. Symbols and relics of forward progress are all around us. To record this slice of time I chose platinum and palladium not only for its beautiful warm tonal scale but also for its archival properties, hoping that these images will outlive the subject matter and serve as a reference for generations to come. [“東部平原の記録” シリーズの作品は、コロラド北西部のポーニー国立草原で撮影した。ここは、厳しい干ばつで生きることが困難な土地だった。作品制作は、この土地の歴史や、それが現在にもたらしたことを考えるきっかけになった。人間はどのように土地と関わり、土地はどのように反応するのか。先々の進歩を思わせる象徴や遺産はすべて身近なところにある。美しい階調効果だけでなく、これらの歴史遺産、写真に写し出されたテーマが未来の世代に語りかけるものとなることを願いつつ、時の断面を記録するため、プラチナ/パラディウムで制作した。]

    Lloyd A Greene オハイオ州在住 / USA PORTRAITS ON THE GANGES PORTFOLIO: I am drawn to India and the Ganges River because of the people and culture. In India, many of the ways of life have been done the same way for thousands of years. The river is named after the Hindu God “Ganga”. Indian mysticism often refers to the river and god as being the same--she nurtures the people and the land. In these images, I am attempting to show the serenity of the river activities. The [platinum/palladium] prints are designed to be permanent, soft and warm reflecting the Ganga Nurturing. [ガンジスの描写より:ガンジスの人と文化に魅了されインドへ。多様な生き方が数千年にわたり綿々と営まれてきた国。ガンジス川は、ヒンドゥー教の神“ガンガ”から名付けられた。インドの信仰は、人や大地を潤す川を讃えることが少なくない。このシリーズでは、川でおこなわれる営みの静穏を捉えようと試みた。プラチナ/パラディウムの恒久性と、柔らかく温かい色調でガンジスを表現した。]

    藤間謙二 / Kenji Toma ニューヨーク在住 / USA 1997年、1人のダンサー Jessicaを撮り始めた。被写体の持つ本質を写真に記録しようと試み、骨、筋肉、皮膚からなる人間の肉体の造形美に焦点を絞り、それらの要素が造り出す研ぎすまされたシェープと動きを静物に向かうようなアプローチで撮った。肉体は時とともに変化する。18年が経ち、再び彼女の肢体と向き合うことになった。彼女の肉体を通し時間の流れを写し出す作業。私自身、時とともに被写体との向き合い方が変わってきている。Jessicaを撮り続けることは、未知の世界だ。これは肉体に残された時間の足跡を記録する継続的プロジェクトである。今回、ライフワークとして制作を続けてきたゼラチンシルバー作品を初めて発表する。Jessicaシリーズ初期の作品を展示。

    坂田峰夫 / Mineo Sakata 東京在住 / Japan 「FLOWERS」シリーズの写真は、写真用印画紙に直接焼き付けるフォトグラムを応用したオリジナルのメソッドによるものである。写真技法を使った絵画という認識である。作品は、ポジ像とネガ像が一対を成し、彼岸と此岸の対と同じように、みえるもの、あるいはみえないことの世界を表している。オリジナルのメソッドによって、この曖昧な境界を行き来し印画紙に結実する。私にとって花は献花であり、花を手向けるという行為は万物への敬意と未来と過去をつなぐ象徴である。

    容子 / Yoko 東京在住 / Japan 魂はどこから来て、どこへ向かうのか。次にはどんなステージが待っているのか。私の中で「死」は恐るべき存在ではなく隣の部屋へ向かう扉のようなイメージだ。19世紀のダゲレオタイプを初めて見た時、その扉を発見したような衝撃だった。これは写真なのだろうか。銀板に写し出される画像が角度を変えると現れたり消えたりする。魂が扉の向こう側へ引き込まれていくような錯覚を起こす。私にとって、長い露光時間をかけての制作プロセスは、次の世界への誘い、あるいはセレモニーである。

  • 藤田修 展 / Osamu Fujita solo show
    フォトポリマー・グラヴュール
    「 PHOTOPOLYMER GRAVURE 」

    2018年2月3日 ~ 2018年3月4日
    3 FEBRUARY 2018 - 4 MARCH 2018

    アーティスト トーク: 2018年 3月 4日 PM 4 時 ~ 5 時
    Artist Talk : 4 March 2018 4:00 PM ~ 5:00 PM

    フォトポリマー・グラヴュールで制作した新作展

    「見ることと見えること」 文:藤田修 見ることと見えること 見ようとしなければ見えないもの 日常の中に隠れているその瞬間は 見ようとする意思と光と影の幸運な出会い 意思がなければ出会うことが無かったその瞬間を カメラに収め、いくつかの工程を経て 版に定着し、紙の上にイメージの物質化を試みる 感光性樹脂板を用いた写真と版画の狭間のようなもの それを私はフォトポリマー・グラヴュールと呼んでいる

  • 雨宮一夫 展 / Kazuo Amemiya solo show
    「 PLATINUM / PALLADIUM, WAX FINISH 」

    2017年11月11日 ~ 2017年12月10日
    11 NOVEMBER 2017 - 10 DECEMBER 2017

    アーティスト トーク:12月10日 PM 4 時 ~
    Artist Talk : 10 December 4:00 PM ~

    カタコンベの写真を中心に独自の方法で制作した新作展
    Exhibition of the recent works in his own unique method
    composed of “Catacombe” and others

    ローマのアッピア街道沿いにあるカタコンベ(地下墓地)を訪れたのは、 1983年だった。薄暗い地下空間に、おびただしい数の亡骸があった。 夢中で撮影したが、カタコンベの写真は、ネガのまま、お蔵入りしていた。 あれから34年の月日が流れ、やっと表現できるプリントに辿りついた。 カタコンベとの出会いは、その後の写真とのかかわりに大きな影響を与えたと思う。 古典技法を始めたのも、このプリントを求めてのことだったのかもしれない。 雨宮一夫 It was1983, I visited “Catacombe” (cemetery underground),lies along the Appian Way in Rome. In this subterranean place, there were innumerable mummified remains of persons’ bodies. I was caught up in taking photographs of them. However, I couldn’t print them for a long time. It took me 34 years to finish these photos from the negatives. I wonder that this chance encounter with “Catacombe” had a major influence on my later works,which is using alternative method. Kazuo Amemiya

  • 森本洋充 展 / Hiromitsu MORIMOTO solo show
    「 カリタイプ + プラチナ/パラディウム 」
    「 KALLITYPE + PLATINUM / PALLADIUM 」

    2017年9月23日 ~ 2017年10月22日
    23 SEPTEMBER 2017 - 22 OCTOBER 2017

    開廊日 PM 3時頃から作家在廊予定です。
    The artist will be present from around 3:00 PM.

      森本洋充は、ニューヨークを拠点に、ユニークな発想で表現の可能性を探求し続けている。 彼の作品は、1970年代には、すでに NEXT ARTS のひとつとして紹介され、現在も写真の領域にとどまらず、国内外で高く評価されている。 今回は、同じ画像の、定着していないカリタイプ・プリントと、完全処理したプラチナ/パラディウム・プリントを並べて展示する実験的個展である。 未定着のカリタイプの作品は、光や空気に触れることで、時の経過とともに黒化していくため、すべて会期直前に制作され、本展で初公開となる。 古典技法の特性を用いて、「イメージの変化を楽しむコンセプト」の作品展である。   個展にあわせて、森本洋充写真集(500部 限定版)を刊行・発売いたします。 Monochrome Gallery RAIN のみでの販売となります。

  • 久保卓治 展 / Takuji KUBO solo show
    「 フォトポリマー・グラヴュール + エングレーヴィング 」
    「 PHOTOPOLYMER GRAVURE + ENGRAVING 」

    2017年7月1日 ~ 2017年7月23日
    1 JULY 2017 - 23 JULY 2017

    エングレーヴィング実演 + トーク:7月23日 PM 3 時 ~
    Artist's Engraving Performance + Talk : 23 July 3:00 PM ~


    旅先や日常生活の中で撮影した風景を
    フォトポリマー・グラヴュールとエングレーヴィングで表現した作品展。
    ギャラリーがセレクトした16点を展示いたします。

    エングレーヴィングの第一人者である銅版画家・久保卓治は、日本に初めて フォトポリマー・グラヴュール(= ソーラー・プレート)を導入した人でもある。 独自のメソッドを用いて、繊細で、深みのある独特な質感の表現に挑み続けている。 今回は、ロンドン、上海、バンコク、横浜 … 国内外で撮影した写真をもとに制作した フォトポリマー・グラヴュール作品とエングレーヴィング作品のコラボ展である。

  • 安田雅和 展 / Masakazu YASUDA solo show
    「 shima / carbon print 」

    2017年5月13日 ~ 2017年6月11日
    13 MAY 2017 - 11 JUNE 2017

    南の島で撮影し、カーボンプリントで制作した新作。
    ギャラリーがセレクトした16点を展示いたします。

    作家在廊予定:5/14, 6/10, 6/11
    Artist will be present : 14 May, 10 & 11 June

    shima / carbon print 「shima」は、八重山諸島で撮影した。 初めてマングローブの林に足を踏み入れたとき、 いつかどこかで出会ったような不思議な感覚にとらわれた。 木々のざわめきが、楽器を奏でているかのように、一音一音が重なり、調和している。 さながら森のシンフォニーだ。 この原始の息づかいに触れたくて、幾度も shima を訪れてしまう。 安田雅和(西表島にて)   カーボンプリント: 19世紀に発明された写真技法。作品表面がベルベット調になるため「カーボンベルベット」とも呼ばれています。カーボン粉末をゼラチン膜に付着させる方法で、ゼラチン膜の硬さによって変化するカーボンの付着具合で画像イメージを表現します。感度が低いので、太陽の下で10分〜30分かけて完成させます。

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